2026-05-07

伴走者

 


飯舘村で開催したイベント『Slow Camp』が無事に大成功を収めました。主催の飯舘村商工会青年部様、協賛の (株)キャラバン様、からだ解決堂様、70名を超える参加者の皆様、そしてスタッフの仲間、全ての方々に感謝申し上げます。

まず先に言っておかなければならないのは、今回案内したピクニックエリア改め「あいの沢ボルダー」は、土地所有者が複雑で許可が下りていない場所があり、また、許可を受けている場所も、その利用方法について地元関係者と調整中のため、イベント後は再びクローズとなり、登る際には私の立ち合いが必要です。課題が円満に解決し、誰でも登れるようにするために引き続き交渉していくので、どうかご協力のほどよろしくお願いいたします。


さて、イベントの方は、クライマー向けの岩場案内だけではなく、子どもたちの体験会では、自然の中で挑戦する楽しさや、達成感を共有する姿がとても印象的で、地域の未来を感じる素晴らしい時間となりました。また、夜のキャンプでは主催者,参加者同士の交流が深まり、地域振興・地域創生の新たな可能性を実感しました。

 



そして看板課題の「寫楽」には、自分が思う「いいクライミング」をしている若者たちが集まり、熱いセッションを繰り広げてくれて、初登者冥利に尽きました。(初日は完登者出ず、翌
日に平田昌也によって第二登)

一方、私の方は、エリア整備や数日前に年甲斐もなく出場したジムコンペの疲れからか大不調。自分で初登し、その後何度もリピートしている4級の課題にも敗退する始末(涙)

それでも、開催できて本当に良かった。

感無量です。

このエリアを紹介できるまでに、7年の年月をかけました。

というのも、飯舘村は2011年の原発事故によって2017年の3月まで計画的避難区域に指定され、6年間も人が住めない地域でした。(一部はまだ避難区域) 避難指示解除と同時に村に行って開拓に着手しましたが、まだ村民は誰も帰還しておらず、そんな場所で呑気に岩登りなどしてて良いのか?という後ろめたさが常にありました。せっかくなので飯舘村の復興に一役買いたいという想いもあり、その道のりを見守る伴走者になったつもりでの7年間です。そもそもは目的の課題を落とすことがクライマーの趣旨でありますが、成果を求めるだけの消費者的クライミングだけでは味気ないとも思っていました。状況を理解し、心境を理解し、行く末を妄想しながら少しずつ味わう。それは実に楽しい日々でした。

まだ公表できないけど、これから新しい活動にも着手する予定で、あいの沢ボルダーを含む飯舘村との関わりが一層深くなる事を期待しているところです。どこまで行けるかわからないけど、きっと楽しい事が待っていると思うので、もし興味があれば一緒にどうですかね?(笑)





2025-11-09

寫楽完登


 飯舘村のピクニックエリアで最難と思われるプロジェクトを登れました。

腰をいわされたり、眼鏡を壊されたりしながら、延べ7年間もかかってしまい、年齢的にも高難度はもう勘弁してほしいと思っていたところで、正直ホッとしています(笑)

これまで2,000課題以上を初登してきている中で、あくまで自己評価ですが傑作と呼べる課題は40~50本、その中でも完璧と思えるラインは、ほんの10本程度に過ぎませんが、寫楽は間違いなく完璧です。

・岩のスケールと造形

・ロケーション

・派生ラインがない

・限定がない

・バラシが不可能

・不変性(欠ける要素が少ない)

・アプローチや下地の良さ

・ムーヴの構成と質

これらの要素を高いレベルで満たしている課題は希少だと思うので、初登できて本当にうれしい。まぁ、あくまで世間一般のフリークライミングの範疇なので、やってれば誰でもいつかは登れるわけで、むしろ7年はかかり過ぎだろって話ですけどね。

ところで、このエリアはトポを作って公開したいと考えています。までいカンテとピクニックエリアの回でも書いたけど、公開に適した環境が整っているので、早ければ来春を目標に動いてみます。実現したら、是非トライしてみてくださいね。


2025-03-13

オリンピック山

 


なんと2年以上更新をサボってました。

依々恋々を登って以降は完全に肩の力が抜け、より広い多様な要素と、それらの複合へと興味が移ってます。いわゆるオールラウンドってやつ。元々が沢屋なので、強さというのもを「ある狭い括りの中だけ」で語る事に違和感がありました。どんな岩質、高さの岩でも、いかなる状況であっても、自在に対応できる柔軟さが強さと言えるのかなと。

小難しい話はさておき、今仲間と盛んに通っているのは、僕が住んでいる町内の山です。

昭和初期の話なので今では痕跡すらないが、我が町出身のオリンピックランナー「三浦弥平」が築いた「オリンピック村」が、かつてこの山にあったという。


こんな山奥に、プール・テニスコート・スキー場・バンガローなどの施設があり、次世代のオリンピアを育成する構想だったが、不況の煽りを受け僅か4年で廃村になったそうだ。しかし、もし仮にオリンピック村が現在も残っていたら、間違いなくこの壁は登られていたはず。いや、もしかしたら三浦弥平はすでにここを登っているのかもしれない。



最初は安山岩と思っていたが、どうやら違うっぽい。玄武岩または粘板岩?
硬い瓦が重力で固まっているような箇所があって、その辺はまるでジェンガみたいな印象。トラッドの本場イギリスっぽいので、クライミングやってる感があって萌えるが、ところどころカタカタ動くのが恐ろしい。下手に岩を抜くとその上も次々と外れて全体が崩壊するので、いい塩梅に岩を残しつつ、本当に危ない所だけを撤去する見極めが難しいです。
今のところボルトは打つつもりなし。プロテクションがとりやすいルートから整備を進めていていて、現在は6本ぐらい登れます。強度的に難しくなく、高さがない分、比較的取り付きやすく、集中的にナチュプロの練習ができる。この辺にはなかった貴重なポジションの岩場だと思います。まずは10本ぐらいあれば満足じゃないかな。


少しだけど良質なボルダーもある。
代表課題「弥平杯」
メンタル&駆け引き重視のトラッドとは正反対でパワー全開です。
ムーヴがとてもユニークだし低いので誰でもトライできるので、この一本の為に訪れる価値がある名作だと思う。もちろん登山&トラッド&ボルダーの複合なら最高に充実できますよ。
興味ある人は連絡貰えれば案内可能です。

2022-11-23

依々恋々(いいれんれん)

 


依々恋々 E7/6c 

ようやく登れました。岩のサイズはちょうど10m、リードするにはちょっと物足りないけど、ボルダーでは高過ぎて手が出ない厄介なやつです。とりつきから全体的に被っていて上部は120°もあり、東北地方の花崗岩としてはかなりの傾斜だと思います。

2022-03-11

人狼完登

 


人狼が登れてしまった。近頃リードメインでやってたおかげか、指の痛みがなくなり、調子良さそうなので、久しぶりにちょっとやってみようかなーと軽い気持ちで。するとなぜか下部のムーヴが安定して、ワンチャンあるかも?という気配だったので、そこからは通いまくりました。正直登れるとは思ってなかったので、とてもうれしすなお話です。

2022-02-21

未知との遭遇

 


今年に入ってからは、ほとんどリードの岩場しか行ってません。

年末に激しいボルダープロジェクトで腰を痛めたので、この際だからリードを集中的にやってみようかと。

朝起きると、上がっているはずの雨が降り続いていた。そうだ、〇〇山に行こう!

〇〇山の事は前に誰かから聞いたことがあって、山頂付近の岩壁にボルトルートが何本かあるそうな。トポはどうやらあるらしいが、不特定多数には公表されておらず、おそらく地元の人がひっそりと登っているだけの所謂非公開エリア。しかし場所柄的に関係者以外は登攀禁止というわけでもないらしい。その情報だけあれば充分だった。自分もエリアを開拓し公開している身として、本来はトラブル回避のためトポは必ず読んで欲しいが、かといって冒険的なクライミングを妨げようとは思ってない。きっとそれは〇〇山の開拓者も同じだろう。いつも気をつけているようにやれば問題ないと思った。

塾長に付き合ってもらい、登山口から山頂を目指す。アプローチも全く下調べしてないので奇麗な景色に釣られたりして遠回りしてしまい、ルートのある岩壁まで1時間30分かかった。ルートは複数あると聞いていたが、登りたい気持ちを抑えられないので、とりあえず最初に見つけた上部に奇麗な切り立ったフェイスを持つ岩塔ルートをトライした。取り付きはお世辞にも奇麗に整備されているとは言えないが、最低限ビレイが出来るポイントがあり、それで充分。雨は既に止んでいたが下部は苔が少し濡れていて強風が吹き下地には残雪。なかなかタフなコンディションだ。オブザベしてもグレードは見当もつかないので、たぶん5.8ぐらいしょ!という事で軽快かつ颯爽と登り始めるも、これがなかなかに悪い。。。濡れていなくても5.11前半はあるか?プロテクションやホールドの強度が信用出来ずとても怖かったが、いかにもクライミングしてるぜ!って感じで最高だった。ルートの内容も面白い。次に取り付いたルートは、オブザベ通りの5.10前半位だが中間部が滝のように水が流れていて緊張した。2本登れたので満足し、あとは他のルートの場所だけ確認して下山した。

今回、普段ボルダーでやっている純粋な岩登りをリードで出来るか?という実験的挑戦ができた事で、またリードを頑張ろうという気持ちになった。それに、見晴らしの良い岩塔の頂点に立ったことで普通に登山としても満足だった。ここで登れば、より広義的にクライングが強くなる気がする。また近いうちに再訪したい。どなたかは知らないけれど、ここにルートを作ってくれたこと、そして、トポを公表せずいてくれた事に、心から感謝いたします。


2021-04-14

重箱岩のうな重

 


春になったけどどこにも行けないので、相変わらず地元でボルダー開拓。この辺では珍しい石灰岩のボルダーにいくつかラインを引いたのだけれど、それにまつわる思う事をなんとなく。

2021-03-21

今更だけど道場の事

 


このブログではまだ書いていなかった僕たちの道場(プライベートジム)の事。

今更かよって話だけど忘れないうちに書いておきたい。

2021-02-26

線の記

 


東北と言えば花崗岩のイメージが強いですが、近ごろはチャートや石灰岩のボルダーを開拓しています。福島は何でもあるのでね。その中でも一番カッコ良いのは何とも不思議で、石英の結晶度がとても高い、宝石チックな美しさとスケールを持った岩。水流で磨かれていてツルツルです。すでに何本かラインを引いたが、登れる面が多くホールドが豊富なので、まだいくらでもラインが引けそう。たくさん人が来たら、たぶん、そのうち御岳の忍者岩みたいになっちゃうんじゃないかな。

よく「良いラインとは」って聞くけど、自分は一番始めにココを登りたい!と感じるのが良いラインだと思います。それはあくまで主観なのですが、それで構わないでしょう。だって、いつだってその岩を登るのは自分が初めてで、情報も比べるものもないんだから。

この岩で最初にそう感じて登ったのは、一番傾斜の強いフェイスの下部に走るバンドの一番低い所から始まり、やや蛇行しながらもフェイスの中央を抜けるライン。一見とても難しそうだが、奇跡的にポジティブなホールドを繋ぐ事が出来るのでたぶん2~3級ぐらい。もちろん限定は無しで理不尽がなく導かれるようにムーヴが出る、それでいてちゃんとボルダリングならではの豪快さがあるラインでした。手前味噌だけど★★★★です。もう何本か登りたいラインがあるのと、登れるかどうか分からないとても難しいプロジェクトがあるので、それがある程度決着したら、仲間を案内して楽しんでもらおうと思ってます。駐車スペースがあまりないので細々とね。



2020-08-21

SATY LOCAL

 

コロナ渦で遠征に行きづらくなった事は多少残念ではあるけど、自分が楽しめるかどうかで言えば、ハッキリ言って何も支障はないですね。

何故なら近くの自然が豊かだし、自然の中ならどんな状況でも何をしてても楽しいから。

どこに行くかなんてのはオマケみたいなもんです。

ひとつ変わった事と言えば、積極的に地元の若い仲間と交流して、今までの体験や、岩場や課題、自分なりのスタイルを伝えるといった、いわゆる「お節介オヤジ度」が増した事。肩を痛めてあまり登れないせいかもしれないですが、ウザかったらすみませんね。

以下、春からの写真をアップしときます。